アトリエカンタ 新井良子

錫という素材を使ったモノづくりは、まだまだ未開拓で大きな可能性を秘めています。
自分がやるからには、既存のモノではなく、独自の面白さや美しさ、カタチや用途など、追求し続けたいと思っています。 大物からアクセサリーまでアイテムに関しても、作り方、売り方、デザイン、魅せ方についても試行錯誤を続け、自分一人ではなく人との繋がりの中で、 しなやかに姿を変えてどんどん面白くしていきたいです。錫という金属の面白さが、私が活動することで周りの人たちに広がっていくのを肌で感じました。 それをずっと死ぬまで続けたいし、私が作るもので、誰かの気づきや驚き、希望や喜びで生活を彩る事が出来るようになりたいです。
そして「錫の名物おばあちゃん」になれたらもっと幸せです。

 


錫について

水をきれいにしたり、お酒をまろやかにしたり、花持ちを良くするなどの特徴から今でも多くの人に愛され続けています。また、年月が経過するにつれて段々味が出てしっとりと落ち着いてきます。その独特の経年変化も愛される理由の一つであり、何十年も錫の酒器を直しながら使っていただいているお店も少なくありません。
末永く一緒に楽しんでいただける素材です。融点が230度と低く、他の金属に比べて大変柔らかいという物性においても面白さを備えており大きな可能性を秘めた金属です。
そしてもう一つ、愛される理由はその控えめな粋。きっと特別な時間を運んでくれるはずです。



作品



日々の製作

    自宅1Fの工房で日々製作しております。
    錫を溶かして板を鋳造し、設計した形を切り取り輪っかにし溶接します。
    溶接部分を処理してから木づちで成形して、出来たものをさらに溶接で繋いでいきます。

    同じ要領で口なども作り、手とともに付けていきます。



ワークショップ

錫の板からお皿作りやぐい吞み作り、パーツを作ってアクセサリー作り、子ども向けキーホルダー作り、箸置き作りなどご相談の上、可能ならば出張もしております。

鋳造から溶接、模様打ちから成形まで色々工程がある中、ご要望とご予算、お時間に合わせてご提案しております。

 
 


錫の歴史

錫は紀元前から生活に密着した形で使われていた金属で、今でもハンダの主成分として使われており、なくてはならない存在です。 青銅などの合金に使われたり、スチール缶や缶詰、銅製品などのメッキなどでも使われています。 レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐では錫の食器が使われていたり、三国志で錫のお話が登場するなど、遡れば色々な時代が偲ばれます。 日本では遣唐使が初めて錫器を持ち帰ったと言われており、正倉院にも錫の薬壺が所蔵されています。
当初、朽ちない金属として神具や宮中、慶事の際に多く用いられていましたが、江戸時代になるとだんだん庶民の間に浸透していきました。



錫器のお取扱い

空焚きするととけてしまいますのでご注意ください。

傷がつきますので硬いタワシや研磨剤のご使用はおやめください。

電子レンジ、冷凍庫、食器洗浄機のご使用はおやめください。

酸性のものを長時間置きますと、表面が白くなりますのでおやめください。

熱伝導がいいので熱いものを入れるとやけどする可能性があります。

錫器のお手入れ

中性洗剤で洗っていただいて、洗った後は水気を拭き取ると艶が長持ちします。

艶が落ちてきて気になる時はサラシの様な綿の布でしっかり磨いていただくと艶がもどります。

錫器は長年のご使用により、輝きのある銀白色から深みのある銀色へと自然に変化していきます。

味わい深い経年変化をお楽しみください。

錫製アクセサリーについて

錫は大変柔らかい金属です。繊細な商品ですのでお取り扱いには十分ご注意くださいませ。

お水や汗が付きましたら、お拭きいただいた上で保存をお願いいたします。

お手入れは、研磨剤などを使わず、綿の布で磨いていただきますと艶が長持ちします。

     
錫製バングルについて

錫は大変柔らかい金属で大変繊細な商品となっております。お取り扱いには十分ご注意くださいませ。

着ける時は、手首の一番細い所から通していただき、なるべく曲げない様にお願いいたします大きさを変更されたい時は、一部分だけでなく全体に力がかかる様にバングル全体を上から手で覆うように力をかけてください。同じ部分に何度も力がかかると金属疲労によりひび割れなどの原因となります。

お手入れは、研磨剤などを使わず、綿の布で磨いていただきますと艶が長持ちします。お水や汗が付きましたら、お拭きいただいた上で保存をお願いいたします。

長時間のご使用により、錫の艶が若干マットになっていくことがございます。

独特の経年変化をお楽しみくださいませ。



コンタクト